冬になると調子が悪くなるお子さんがおられます。
冬は寒いですし、布団から出にくいというのは当然あります。
また学級では人間関係が深まったゆえに起こる、様々なトラブルや出来事も起きてきます。
ですので繊細でもともと学校がしんどいお子さんは、冬になると不登校の傾向が強まるということは理解できます。
ただ、そういう理由以外にも
“ホルモンの関係”
で冬になると調子が悪くなるお子さんがいらっしゃいます。
冬になると日照時間が減るためホルモンの分泌に影響が出ます。
人間の体は、外の環境に応じて色々なきっかけで調節しています。
太陽の日照時間によって調節されているホルモンに、セロトニンやメラトニンというホルモンがあります。
- セロトニンは『気力』
- メラトニンは『睡眠』
に関係のあるホルモンです。
冬に日照時間が減るとそれに伴って分泌量が減るのです。
そうなるとやる気とか集中力とか睡眠の状態などに影響が出てくるわけです。
この状態が酷くなり、生活に支障が出てくるものを
“冬季うつ(ウインターブルー)”
と言います。
ただそこまで行かなくても、冬になると
- なんとなく気分がすっきりしないで、睡眠状態が乱れる
- 人に会いたくない
という方は結構おられます。
実は私も冬は気分が晴れない時があり、理由もなく眠気のひどい日があります。
自分なりに色々気をつけるようにしていますが、そんなものと割り切って無理をしないようにしています。
もし不登校のお子さんで、特に冬になると調子が悪い場合は、そのような視点で見ていただくと良いかもしれません。
そういうお子さんの場合は、頑張れと言っても身体が言うことをきかないのです。
お子さんに体調を聞いてあげてください。
そして無理なく生活に取り入れる
冬を元気に過ごすポイント〜セロトニン・メラトニンをを増やす〜
- 太陽にあたることを意識する。外での活動を増やしたり、または窓辺に座るようにしたり、カーテンを開けるなど
- ウオーキングなど有酸素運動をする。
セロトニン、メラトニンを分泌を促します。 - セロトニン、メラトニンの材料になるトリプトファンを食べる
豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。
ごま・ピーナッツ・卵・バナナにもふくまれているそうです。
ただしんどいお子さんに何も説明せず急に
- 「歩け」とか
- 「バナナを食べろ」
- 「カーテンを全開にしなさい」
何て言うとこれがストレスになります。
特に不登校のときには日中は外に行きたくないし、もしかしたらカーテンは閉めておきたいと考えているかもしれません。
お子さんにお話しして、理解してもらってから、生活の中に無理なく取り入れてみてください。
おすすめの言葉
「冬にこのようなことが起こりやすいのだけど、最近調子悪そうだけどどう?」
NGな言葉
「気持ちがたるんでるからです。寒さなんか吹き飛ばしなさい」
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