小学生の低、中学年で、
学校に行きたくないという原因が
- 給食
だというケースはよくあります。
この時、親御さんにはご注意いただきたいのですが
「給食さえどうにかすれば、学校に行くようになる」
とは思わないほうがいいということです。
- 給食だけに問題があるケース
- 本当は給食以外に問題があるケース
給食だけに焦点を当てて対応すると大切なことを見落とすことがあります。
◆給食の様子を知りましょう。
親御さんの心の準備が済んだら、お子さんに聞きましょう。
『給食の何が嫌なのか』
先生とも相談していきましょう。
具体的に先生に給食の様子を聞いてください。
そしてできれば給食の時間に教室に行ったり、廊下からちらりとクラスをのぞいたり
していただきたい。
忘れ物を届けたり、お迎えに行ったりなど口実を作られると行きやすいかも。
親御さんに、お子さんが嫌だといっている『給食』をじかに見て、肌で感じていただきたいのです。
学校で『給食を子どもに食べさせる』というのは実は大変なことです。
- 時間が決まっている。
- 衛生的にしなければならない。
- みんなに公平にしなければならない
- アレルギー対応など命に係わることもある
- マナーを教えなければならない
- クラスとしてあまり残飯を出したくない
- 外部機関の給食室とのかかわり(最近は、民間が入っていることが多い。)
- 給食を取りに行くとき、返すときのマナーが明確にある
偏食の子がいたり、こぼした子がいたり、はしを忘れた子がいたり。
また先生自身も給食を食べなければいけない。
先生も子どももテンションMaxという感じになりやすい。
『学級の崩壊は給食から』
なんていう名言?もあります。
給食の時間は、先生と学級の本来の姿が、出やすい時間帯と言えます。
親御さんは何か感じたことはありましたか?
それがお子さんの心を知るヒントになります。
- 先生はガミガミ言ったりしていませんか
- 子どもたちは騒がしくはありませんか?
- マナーがすこぶる悪いお子さんはいませんか?
- 強制的に食べ残しさせないようなシステムや雰囲気はありませんか?
- 準備や後片付けの係りの活動は公平でしょうか?
お子さんの目線で『給食』を見てください。
◆お子さんへの対応
お子さんが
「給食のこういうところが嫌だ」
というところを先生・学校と相談しましょう。
- 食べられるものだけ食べる
- 別室で食べる
- お弁当を持ってくる
- 給食前に早退 など
給食は、子どもの健康のためにあるものですから、子どものためになるように調整することは、当たり前のことです。
これでしばらく様子を見ましょう。
さて次にお子さんは何を言うでしょうか?
学校に行きたくないという訴えがおさまるのか?
他に嫌なことが出てくるのか?
心を広くもち、すべて受け止めてあげてほしいと思います。
〇心理学的に・・・。
『同じ釜の飯を食う』という言葉があります。
手元の辞書を見てみると
『同じ共同体が同じものを食べることによって、同体としての帰属意識を持つこと』
となっています。
『給食を一緒に食べることでクラスでの連帯感が高まる』
ということでしょうか?
連帯感といわれても、たまたま同じ年に同じ地域に生まれただけのこと。
拒否感があるお子さんがいても当然なことです。
深層心理では、そんな意味もあるのかもしれません。