誰かに相談する力

ここ2,3ヶ月の間で、直接の知り合いではないのですが、(プライベートで)アルコール依存症になったという高齢者のケースを数件お聞きしました。

 

 

 

 コロナで外出をしないようになった高齢の方。

気を紛らわせるためにお酒を飲んでいるうちに一線を超えてしまったとのこと。

 

 

どのケースもだいたい同じ背景でした。

これは私の周りだけのことですので全国的にアルコール依存症が増加傾向にあるかどうかはわかりません。

 

 

しかしきっかけが『外出自粛』ということは、注目すべきことです。

外出を制限するということは、心の健康に大きな影響を及ぼすのです。

 コロナ鬱とも関係しているのかもしれません。

 

 

さらに心配なのは、医療機関や役所といった専門機関に相談されていないこと。

 

 

高齢の方は、なかなか相談するという行動に出にくいです。

  • 自分達でなんとかできる
  • 人様に迷惑をかけてはいけない
  • 家の恥を晒したくない

という思いが強いようです。

 でも依存症になってしまうとご自身と家族の力だけではどうにもなりません。

 

〇アルコール依存症の治療の基本

  1. 精神的に「飲みたい!!!」気持ちが病的に強いので本人の意思の力や家族の力ではどうにもなりません。
  2. またお酒が切れるとイライラしたり手が震えたり身体的な症状が出ます。
  3. 医療機関で精神的な症状と身体的な症状をきちんと対処してもらいます。そして環境を整えて、継続して断酒をします。

早めに医療機関にかかられることをお勧めしたい。

 

対応が遅れるとアルコールによって内臓の細胞が壊れてしまいます。

こうなるとアルコールをやめても細胞は壊れたまま。

色々な病気につながります。

またお酒が切れたときにイライラして家族や大切な人を、傷付けてしまう。

人間関係が壊れてしまうのです。

 

 

アルコール依存症に限らず

“誰かに相談する力を持つ”

ことは、本当に大切なことです。

簡単に言えば

「助けて」

ということができるか。

 

 

言えるなら身近な人に。

家族、お友だち、ご近所さん。

 

また

  • 医療機関
  • 役所

このアルコールの件なら

  • 地域包括センター
  • 精神保健センター
  • 保健所

などが力になってくれそうです。

 

  • 病気が悪化したり
  • 人間関係がこんがらがってしまう前に

 

どうかどこかとつながってください。

 

 

私は小さなカウンセリングルームをしていますが、困られていることがわかっても、望まれていないのにアクションを起こすことはできません。

それは、人としての尊厳を傷つけることになるからです。

 

 

「困っている」

とわかるように手を挙げてくださるとうれしいです。

 

 


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